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だから、言わんこっちゃない ~EEIE Editor's VOICE~

12.12.05

鉄瓶を育てています。

冬がはじまり、いよいよ師走の慌ただしい雰囲気が感じられるようになりましたね。寒さで起きるのがつらい...という冬の朝、私はあることが楽しみでいそいそと起き出すようになりました。鉄瓶です。朝一番の起き抜けに、鉄瓶でしゅんしゅんと沸かした白湯を飲むのが、この冬の楽しみになっています。

ツヤツヤと黒光りする、新しい鉄瓶が我が家に届いたのは、今年10月のこと。「手仕事の品ですので、オーダー後半年から1年かかります」といわれ、オーダーして待つこと半年間。ひとつひとつ手造りされた[釜定]の鉄瓶がやっと手元に届きました。
以前読んだ平松洋子さんの著書で、「鉄瓶でおいしいお湯を沸かすためには、我慢と忍耐が必要」というくだりがあり、鉄瓶に対して高いハードルを感じていた私。釜定さんの説明書にある使用法をまず熟読し、これだけはしたらダメ、という内容を頭に叩き込んで、えいっと卸しました。内部は絶対に手で触れたり荒い磨きをしてはだめ、使用後は必ず鉄瓶の中の水を捨てて余熱か弱火で完全に乾かす。この2つを守りながら、使うこと1週間。内部には、ところどころ赤茶色の斑点が出てきて、ちょっとサビてきたように見える部分が。「鉄瓶はサビさせたら終わり!」というイメージを抱いていただけに、「たった1週間で錆びさせてしまった...」とがっくりして、念のため説明書を開いてみると、このサビを経て、お湯をまろやかにする湯垢(湯アカ)が出てくるらしいのです。水のさまざまな成分が白く付着して、それと鉄分がお湯をまろやかに、甘くしてくれるのだそう。サビが気になるものの、ここで止めては鉄瓶の持ち腐れ。使っては乾かし、使っては乾かし、を繰り返しています。
「そろそろ湯アカが付いてきたかな〜?」と毎晩手入れをしたあとに内部をのぞき込むも、うっすらサビた色をしているだけで、白い物体はまったく見あたらない。がっがりせずにひたすら使い続けること。これが平松さんの言う、「我慢と忍耐」というわけです。

「サビない鉄瓶というものはなく、気にせず使い込むことでそれは解決されるのです。鉄瓶が真にその魅力を発揮するには時間がかかります。内部に湯アカが付き、湯の味がまろやかになるまでは、刻々と変化していきます」という釜定さんのメッセージを心の頼りにして、今日も鉄瓶をせっせと育てています。お湯がちょっとずつまろやかになってきたような気がします。

これが南部鉄器の鉄瓶。使い込むともっと落ち着いた風合いになるそう。内面も外面も変化するのですね。
お茶を飲む機会が増えました。鉄瓶+焼締効果で美味しくなっていくような。湯冷ましも美味しいと発見!
抹茶だと、お湯の味は歴然。鉄瓶を使うと、釜のお湯で点てた抹茶の味に近くお茶の甘みが際立ちます。

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エルマガジン社/EEIE エディターズ 「快適できれいなくらし」の姿を追い求め、日々、取材や編集に明け暮れるエルマガジン社EEIEエディターチーム。三者三様なパーソナリティを全開に、仕事漬けの毎日で、自らの家庭での暮らしは「快適できれい」とは正反対のところが悩みの種…。
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鉄瓶を育てています。
秋の終わりの、山陰の旅。