1. EEIE HOME
  2. VOICE
  3. だから、言わんこっちゃない ~EEIE Editor's VOICE~
  4. 大雪の鳥取で知る、雪国のくらし。

VOICE

だから、言わんこっちゃない ~EEIE Editor's VOICE~

12.02.22

大雪の鳥取で知る、雪国のくらし。

この冬一番の冷え込みと降雪がニュースになった2月上旬に、取材のため鳥取へ行ってきました。前日から新幹線が遅れたり、大雪で列車が運休になったりしていて、「本当に鳥取までたどり着けるのだろうか?」と思いつつ大阪駅へ。そんな不安をよそに、定刻通りに列車がやってきて、鳥取行きの特急列車に乗り込み、一路鳥取へ。早朝ということもあり、乗車してすぐに眠ってしまいました。気が付くと、そこはもう岡山県と鳥取県の県境で、見渡す限りの雪景色が広がっています。まさに「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった・・・」という川端康成の『雪国』を体験することに。列車は徐々に雪の影響で遅れ始めたものの、約10分遅れで目的となる駅に到着しました。駅のホームの駅名標も半分近くが雪に埋もれています・・・。これからの取材は無事に進むのだろうか? そんな疑問を抱きつつ、いざ、取材開始です。

最初の目的地は鳥取県八頭(やず)町にある[成田山青龍寺]。ちょうど節分の日だったため、節分の法要がおこなわれていました。大雪にもかかわらず、年配の方を中心に多くの参拝者が訪れていました。都市部で暮らす私たちにとっては非日常でも、雪国で暮らす人にとっては、雪は当たり前のものなのだと実感。それにしても、雪積もり過ぎです・・・。続いて、お隣の若桜(わかさ)町で、若桜鉄道と氷ノ山(ひょうのせん)を取材することに。本来なら若桜鉄道のSLの取材をするはずだったのですが、大雪のためSLが雪に埋もれてしまい、遠くからSLを眺めるだけで取材は終了・・・。鉄道好きな私には、残念すぎます・・・。そして、お次は、兵庫県との県境にある氷ノ山へ。バスで向かっていたのですが、突如バスが停車し、動く気配がありません・・・。なんでも、雪道でマイクロバスが故障して、渋滞が起きているとのこと。除雪はしているものの、雪が多すぎて、車の行き違いが上手くできずに渋滞になっているそうです・・・。やっぱり大雪って大変だ・・・。しばらく経つと、ようやくバスが動き出し、ほどなく氷ノ山に到着。「冬にここまで天気がいいのは珍しい」と地元の人が言うくらい天気は良く、目の前にはなかなか見ることのできない壮大な雪景色が広がっています。その反面、道は雪に覆われ、除雪された道の周囲には高さ2メートル前後の雪の壁が・・・。除雪しないと建物の入口も埋もれてしまうそうで、雪国(しかもここは山間部)の暮らしの大変さを実感することに。そして、氷ノ山から宿泊地となる岩美(いわみ)町の岩井温泉へ移動を始めたものの、本来であれば1時間程度で到着できる距離なのですが、夕方の混雑と大雪のため大渋滞となり、全然バスが進みません。約2時間半かけてようやく到着しました。到着した岩井温泉もやはり雪に埋もれています。ただ、雪景色の露天風呂はなかなかできない貴重な経験で、冬の山陰の味覚である松葉カニとともに、堪能させて頂きました。そうして、雪に囲まれて、1日目の取材が終了しました。

若桜鉄道・若桜駅で雪に埋もれたSL。動いている様子が見たかった・・・。
一面の雪景色が広がる氷ノ山。積雪は2メートル以上で、もはや雪の壁状態・・・。
岩井温泉の旅館の客室の露天風呂。雪を眺めての入浴は貴重な経験です。

2日目も相変わらず、見渡す限りの雪、雪、雪。早朝に岩井温泉の温泉街を散策してみたのですが、住民の方々が屋根の雪かきや道路の除雪をしており、改めて雪国の暮らしの大変さを実感しました。岩井温泉を後にし、鳥取市にある鳥取砂丘を訪れたのですが、もちろん、鳥取砂丘も雪に埋もれています。鳥取市で一番の観光地である鳥取砂丘も、冬の間は観光客が激減するそうです。そのため、冬季の観光集客のために、2006年から「砂像」を展示しているそうです。そして、この春には砂像を展示するための美術館[鳥取砂丘 砂の美術館]がオープンすることになっているそうです。松葉カニがある反面、鳥取砂丘などの観光資源が雪に影響を受けるので、観光地にとって冬はやはり大変なようです。そして、今回の取材の最後の目的地となる智頭(ちず)町へ。こちらは古い街並みで知られる宿場町なのですが、ちょうど年に1度の「雪まつり」が開催されていました。地元の人々が雪で灯籠をつくってライトアップしたり、屋台を出したりするイベントなのですが、今回は雪も多くて盛況だとか。確かに、宿場町の古い街並みが雪化粧をしている様は、なかなか見ることができない、雰囲気のある光景です。日が暮れ、ライトアップが始まると、さらに幻想的な雰囲気になり、わざわざ足を運ぶ価値はあると実感することに。普段は生活に大きな影響を与えている積雪も、イベントとして活用すれば、集客できる観光資源なのだと、地元の方はおっしゃってました。それにしても、ここまで大雪だとやはり大変なのでは、と思わずにはいられません。慣れてるから大丈夫と地元の方は言いますが、大阪に暮らす私にはやはり大変ですね、と声を掛けるしかありません・・・。

一面の雪に覆われた鳥取砂丘。普段の姿との違いに、ある意味で感動。
宿場町・智頭の重要文化財「石谷家住宅」。雪の街並みもいい感じです。
「雪まつり」のために住民がつくった雪の灯籠が古い街並みの夜を演出。

記録的な大雪の日に鳥取県を旅して、雪景色の魅力を堪能しました。とはいえ、それは雪が珍しい存在である、都市部で暮らす私たちの視点でしかなく、雪かきや除雪、交通の乱れなど、やはり雪の影響は小さくはありません。それでも、雪国で生活する人たちは、それを日常のこととしていつもと変わらぬ生活を送っています。大雪の日に鳥取で取材し、雪のない大阪に戻ってきて、 雪のあるくらしはやっぱり大変だと実感した今回の旅でした。

PAGE TOP

about
エルマガジン社/EEIE エディターズ 「快適できれいなくらし」の姿を追い求め、日々、取材や編集に明け暮れるエルマガジン社EEIEエディターチーム。三者三様なパーソナリティを全開に、仕事漬けの毎日で、自らの家庭での暮らしは「快適できれい」とは正反対のところが悩みの種…。
Voice Index
これからも自分のペースで走り続けよう。長距離走者のように。
関西一のパワースポットへ、初詣。
篠山のめぐみ、岡本の口福。
鉄瓶を育てています。
秋の終わりの、山陰の旅。