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PICK UP ~編集部のおすすめ~

メケメケ☆エレガンス

13.08.28

百田尚樹 『風の中のマリア』

みなさん、こんにちは!
暑い夏が続いていますが、バテてないでしょうか?
書店では、8月15日が終戦記念日ということもあり、戦争に関する本をたくさん見かけました。
その中でも、『永遠の0』という本が人気で私も読みましたが、その著者、百田尚樹さんが書かれた別の作品、『風の中のマリア』という本を今回取りあげたいと思います。

タイトルを聞いて、どんな内容だと想像しますか?
私は、『永遠の0』を読んで感動し、百田尚樹さんの別の作品も読んでみたいと思って買ってきたのですが、読みだすまで、一体どんな内容なのか全く分かりませんでした。
マリア像に関係している話なのか。。。?
外国の少女マリアちゃんの成長日記なのか。。。?
答えは、な、なんと!オオスズメバチの働きバチ、マリアの一生についての物語でした!

オオスズメバチの寿命は、わずか30日しかありません。
また、生まれながらに、女王バチ、働きバチと役割が決まっていて、産卵するのは基本的には女王バチだけです。
1つの巣に女王バチは1匹しかおらず、多くの働きバチは女王バチの為にエサを取りに外界に行かねばなりません。
外界にはエサもありますが、自分がエサにされることも勿論あるわけで、非常に怖い世界なのです。
――オオスズメバチのハンター(働きバチ)が巣の中で死を迎えることは滅多にない。ある日、彼女は帰ってこない――その日が彼女の最期なのだ。自分にもいつかはそんな日が来る。それがヴェスパ・マンダリニア(オオスズメバチ)の戦士として生まれた宿命だ。それが早いか遅いかの違いだけだ。その日が来るまで、狩れるかぎりの獲物を狩る――それがマリアのただ一つの思いだった。(本文より)

また、エサを取るため遠くに行きすぎると体力が切れて死んでしまうこともあります。
――オオスズメバチのハンター(働きバチ)にとって、遠征中は樹液がほとんど唯一のエネルギー源だから、樹液場を確保できないエリアに足を延ばすのは危険だった。著しく体力を消耗した時、栄養を補給できないと帰還が不可能になる――その時に待っているのは「死」だった。(本文より)
『永遠の0』にも書かれていた、戦争でのゼロ戦の帰還と似ている所がある、としみじみ思いました。

私たち人間は、毎日、自分の意思で行動し、自由に選択しながら生きることができます。
でも、マリア達オオスズメバチは、自分の意思よりも、自分達のゲノムを残すという本能が優先される日常を生きています。
マリアは、どうして女王バチしか産卵しないのか、どうして自分たち働きバチは巣のために命をかけてエサを取りに行かねばならないのか、一体自分の一生は何のためにあるのか、と悩みながらも、ゲノムを残すという本能のままに、けれど一生懸命、生きました。
マリアの一生を読んで、オオスズメバチながらあっぱれ、と思いました。
人間とオオスズメバチ、種は違えど、今を一生懸命生きる、という大切なことは一緒だと思いました。

  • 風の中のマリア
  • オオスズメバチについての生態も分かりやすく書かれており、大変興味深い作品でした。
    一度是非!読んでみてください。

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about
ペンネーム: メケメケ
職業: しゅふりーライター
主婦もフリーライターも、ビカビカの新一年生。いま自分の中でホットな、クッキング、ムービー。そして、思い入れの深い東野圭吾作品について、独自の視点から紹介していければと思います。よろしくお願いいたします。
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