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PICK UP ~編集部のおすすめ~

メケメケ☆エレガンス

12.11.07

朝の通勤時や就寝前の読書には、『○笑小説』を!

こんにちは、メケメケ☆エレガンスのメケメケです。
みなさん、読書の秋、してますか?

私が東野圭吾作品を好きなのは皆さんご存知の通りですが、その中でも長編小説が好きです。
最近出版された彼の本は、『禁断の魔術 ガリレオ8』にしても、『虚像の道化師 ガリレオ7』にしても、短編小説を集めたもの、つまり短編集で、それは長編押しの私にとっては ちょっぴり残念なことです。
もちろん、短編小説でも彼の作品は面白いのですが、やはり彼の持ち味を十分生かせるのは長編作品だと、個人的には思っています。
彼の作品を読んだことのない友人に勧めるときは、絶対に長編作品を挙げます。
読者1万人が選んだ東野作品人気ランキング(2012年)でも、長編作品が軒並み上位を独占しており、短編集は20位中、第20位の『探偵ガリレオ』のみです。
というわけで、次の長編作品の発売をとっても期待しているところなのですが、長編小説のデメリットとして、「頭が長時間独占されてしまう」という、ある意味幸せな点が挙げられます。
対して、短編集の良さは、軽いタッチで読め、朝の通勤時や、就寝前の読書に向いています。
彼の長編であれば、朝の通勤時に読んだ内容が気になり仕事が手につかなかったり、あるいは就寝前だと徹夜で読んでしまい翌朝寝坊したり、ということになりかねません。
今回は、彼の短編集の中で個人的におススメの作品、『歪笑小説』について、とりあげたいと思います。

  • 歪笑小説
  • 『歪笑小説』、これなんて読むんでしょうか?
    わいしょう小説と読むようです。
    この作品、実は『怪笑小説』『毒笑小説』『黒笑小説』、の後に出た作品です。
    とはいっても、いずれも短編集ですので続作というわけではありません(※)。

怪笑、毒笑、黒笑、歪笑、いずれの熟語も、素直な明るい笑いではなく、なんかこう、「ひひひひ」「フフフフ」という悪だくみ的な湿った感じの印象を受けますよね。
実際に、本にかけられた帯には、不敵な笑、奇怪な笑、狡猾な笑と説明されています。
彼の作品のほとんどは、発売日に購入し翌朝までに(それこそ徹夜も含めて、)読んでいた私ですが、『怪笑小説』『毒笑小説』『黒笑小説』は、短編集だったので実は読んでいませんでした(東野さん、すみません)。
ですが、今年1月、「いきなり文庫!」、つまり、高価な単行本を経ずにいきなり低価格の文庫で出版、ということで出された『歪笑小説』を読んだ私は、その面白さにつられて、『怪笑小説』『毒笑小説』『黒笑小説』を一気に読んだのでした。

さて、肝腎の中身の話をしましょう。

『歪笑小説』が『怪笑小説』『毒笑小説』『黒笑小説』と異なる点、それは、短編集でありながら、含まれる短編がすべて作家や編集者といった出版業界にまつわる話で関連しており、同じ登場人物が出てくること、です。
非常に気難しい作家を書く気にさせる伝説の編集者の話であったり、新人賞をとって舞い上がる実力のない自称売れっ子作家の話であったり、売れない作家の引退会見の話であったり、小説家と結婚したいと娘に言われた父親の話であったり、します。
そして、『歪笑小説』の実際の出版社である集英社文庫にもじって、登場する出版社は灸英社といいます、ネーミングが素敵。
さらに、登場人物である、実力のない自称売れっ子作家、熱海圭介の新人賞受賞作『撃鉄のポエム』という、面白くなさそうな題名が○。その本の宣伝が本の終わりに実際に掲載されていて、これまた○。そしてその宣伝に本のあらすじが載っているのですが、これまた面白くなさそうな所が 非常に◎。宣伝には、その続編である、『銃弾と薔薇に聞いてくれ~撃鉄のポエム2』というこれまた面白くなさそうな題名が、もう最高でした。ちなみに、『歪笑小説』の表紙には、この本のジャケットが映っているので、そこまでどうか見ていただきたいと思います。

  • ちなみに、小説家と結婚したいと娘に言われて心配する父親の話に出てくる当の小説家、唐傘ザンゲの本が、直本賞(直木賞にひっかけてでしょう、)を受賞したということは、文章にはでてこないものの、本に掲載されている灸英社文庫の宣伝で我々は知ることができ、感動しました。
    灸英社文庫の宣伝には、上記二人以外の作家の著作(勿論実在しません)も載っており、じっくり見ればそこだけで まだまだ楽しめます!

※『毒笑小説』の『女流作家』という短編や、『黒笑小説』のはじめの4作の短編は、出版業界に関係しており、特に『黒笑小説』のはじめの4作については灸英社が登場し、『歪笑小説』の前編ととらえてもいいと思います。

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  • リビングライフラボ
about
ペンネーム: メケメケ
職業: しゅふりーライター
主婦もフリーライターも、ビカビカの新一年生。いま自分の中でホットな、クッキング、ムービー。そして、思い入れの深い東野圭吾作品について、独自の視点から紹介していければと思います。よろしくお願いいたします。
PICKUP Index
『永遠の0(ゼロ)』~本と映画から~
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東野圭吾 『祈りの幕が下りる時』
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