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KANSAI STYLE 通信 ~家族生活の楽しみ~

15.03.02

●いつか記憶からこぼれ落ちるとしても

「友の訃報」 by chigrass

先日、1通のエアメールが届きました。見慣れぬ筆跡と見知らぬ差出人に戸惑いつつ封を開けると、そこには古い友人の訃報が記されていました。見知らぬ差出人は、彼女の甥御さんにあたる方。

ドイツ人のKarinと知り合ったのは、1996年のバリ島でのこと。日本語では一瞬発言を躊躇われる名所、「キンタマーニ島」への日帰りツアーに参加した時に、私とKarinだけがお1人様での参加者ということで親しくなりました。彼女は旅慣れた人らしく、昼食時にガイドがレストランに案内すると、「こんな高い店で食事させるんじゃないっ!」と、別の安いお店に変えさせ(おそらく、ガイドのところにマージンが入る仕組みだったのでしょう)、私が泊っている宿がいいところだよ、というと、「で、いくらなの?」「$20だけど...」「高い!私のステイしているところは$10だよ!」と胸を張り、さすがドイツ人はケチだなぁ、と感心していたら、それから2年後、ドイツで再会した時は、自宅の近くにホテルの部屋を取ってくれ、「これは、私の招待だから」と、決してホテル代を受けとろうとせず、ずっと観光につきあってくれました。
友人といっても彼女は私より3回りも年上だったので、娘に近い感覚だったのかもしれません。

お世話になった方なので、弔電や、香典、献花など何かするべきだと思ったのですが、なにせドイツ。しきたりがよくわかりません。そこで、甥御さんの英文の手紙の横に印字してあったドイツ語のメッセージを、知人を介してドイツの方に翻訳してもらったところ、「お花はいらないので、ここに寄付してください。」と、病院の口座番号が記載されていることが判明。さすがドイツ、とても合理的です。しかし、よくよく調べると、海外の口座への振り込みは手数料が高い!結局、無礼かも、と思いつつ、シンパシーカードに、香典袋に入れた50ユーロを添えて、甥御さんの元に送ることにしました。シンパシーカードは、あまり見かけませんが、日本の弔電のようなもので、大きな文具店などに置いてあります。(今回は阪急百貨店で購入しました。)私の無礼をきっとKarinなら許してくれるでしょう。

パスポートのいらない、もっとも遠い国へ旅立ったKarin。いつかまた再会できるでしょう。何かと罰当たりな私が、無事に天国に行ければ、の話ですが。


Du hast Deine letzte Reise begonnen,
im Herzen bist Du immer bei uns.
― あなたは、最後の旅に出た でも、いつも私たちの心の中にいる―

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