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COOKING

COOKING grafと考える我が家のおもてなし

vol012

手打ちパスタと初夏のライトなイタリアン

12.05.16

ボッチォの地頭方貴久子さんに習う、手打ちパスタと初夏のライトなイタリアン

大人数が集う機会が多いゴールデンウィークも終わり、いよいよ日差しは夏。今回はそんなシーズンにぴったりの、軽めなイタリアンのおもてなし料理をご紹介します。教えていただくのは、大阪・南船場のイタリアン、ボッチォの女性シェフ、地頭方貴久子さん。メニューの主役は、お店でも人気の手打ちの生パスタ! 家で作るのは難しいのでは...と思われがちですが意外と簡単。ガッツリ食べることがメインというよりも、ワインを飲みながら少人数や親しい人たちのおもてなしにも最適。覚えておくとアレンジが効く料理です。

ボッチォのシェフ 地頭方貴久子

イタリアの北部、ピエモンテ地方で修業をし、南森町の人気店[イル チプレッソ]を経て5年前に独立し、旦那様でソムリエの範宏さんと[ボッチォ]をオープン。ボッリート・ミストといった家庭的なお肉の煮込み料理など、北イタリアらしい伝統的なお肉料理だけでなく、野菜や魚など旬な食材を使った料理は、どれも骨太でダイナミック! シェアして食べたいボリューム。カジュアルな雰囲気のインテリアも女性に人気。人気店ゆえ、早めの予約がベター。
ボッチォ
大阪市中央区南船場2-2-21 Life&Designビル2F 電話06-6260-0055
12:00~14:00、18:00~24:00 火曜休(祝日と祝前日の場合は営業)

5月から6月の初夏は、ちょっと食欲も落ちてくるものの、屋外での食事も気持ちいい季節ですね。今回のテーマ、ライトなイタリアンのおもてなし料理は、前菜、パスタ、デザートで構成するカジュアルなメニューです。前菜で豚肉とたっぷりの野菜、そしてメインのパスタは手打ち! こういうちょっとしたひと手間は、腕の見せどころとしてだけでなく、集いの話題にもなりますし、何よりおいしい! ぜひマスターしたい一品です。

―うちにもパスタマシーンがありますが、なかなか使う機会がなくて...。でも今回はパスタマシーンがなくても作れるパスタなんですよね?

地頭方さん「そうなんです。めん棒で伸ばしてランダムに切る"ストラッチ"というパスタです。今回は前菜もデザートも、お家で簡単に作れて、みんなで食べるのが楽しいメニューです」

―そうですね。この手巻き寿司風の前菜もおもしろいですね。豚肉でお野菜で巻いて食べるなんて、どこか見た目も韓国っぽい気がします。

地頭方さん「そうなんです。本来は、豚肉ではなく茹でた仔牛をツナソースで食べる北イタリア地方の伝統料理なんですが、それを冷製ローストポークにしてソースもアレンジしました」

―牛肉を魚のソースで食べるっておもしろいですね。

地頭方さん「北イタリアのピエモンテ地方は海のないエリアなので、お肉料理が多いんです。だから魚はツナみたいな加工食品をよく使います。現地ではツナソースはマヨネーズから作りますが、日本の市販のもので充分です。ツナ缶は味がついていない方がいいので、オイル漬けがベター。油をきってから入れてください」

―巻くお野菜はどんなものがいいのでしょうか?

地頭方さん「旬の野菜をお好みでいろんなものを試してみてください! ソースを野菜と一緒に巻いても、巻いてから付けて食べてもお好きなスタイルでどうぞ」

―そして手打ちパスタですが、作り方もとてもシンプルですよね。材料も手に入りやすいものばかりだし。

地頭方さん「このパスタの名前"ストラッチ"は、見た目通り、布切れという意味なんです。めん棒を使って伸ばして多少分厚さや形がランダムになっても、食感の違いが出ておもしろいと思います。お店ではパスタ用の中力粉を使いますが、今回は強力粉でOK。全卵は粉の約半量が基本です。卵黄を多めにするとコシが出て、卵白を多めにするとしっとり柔らかくなるので、ぜひ試してみてください」

―なるほど、卵で食感が変わるんですね。こね上がりの目安はありますか?

地頭方さん「10分ぐらいこね続けると、ブツブツとしていたのがなくなり、ツルッとした質感になります。生地はしっかり寝かせないと伸びないので、空気が入らないようにラップをきっちり密着させて包み、常温で2時間以上寝かせてください。次の日に使うならば冷蔵庫で。伸ばしてカットした後ならば冷凍も可能です」

―デザートのティラミスはクレープなんですね! お店でも出されるんですか?

地頭方さん「いいえ、普通のティラミスは出していますが、クレープは今回のためのアレンジです。クレープなら家のフライパンで簡単に焼けますし、ココアのクレープがおいしいんですよ! 火力が均等なIHが失敗しにくいと思います」

―クレープなら子供と一緒に作っても楽しいですよね。特においしく作るポイントを教えて下さい。

地頭方さん「少し面倒ですが、マスカルポーネ、卵黄、生クリームの3つを別々のボウルで作ってから混ぜ合わせるのがポイントです。マスカルポーネと泡立てた卵黄をダマが無くなるまで混ぜ合わせてから生クリームと混ぜましょう。垂れずにゆっくり落ちるぐらいの固さが丁度良いです。クレープは冷蔵庫で冷やしてもおいしいですよ」

―冷たいティラミスクレープはこの季節にぴったりですね。そしてワインにも合いそう!

地頭方さん「今回はビール感覚でゴクゴク飲める微発砲のビオワインと合わせました。ぜひ一緒に楽しんでくださいね」

前菜は、写真のように具と豚肉を一緒に大皿に乗せると華やか。みんなで好きなように巻くのが楽しい! 生パスタはエビの赤とそら豆のグリーンが鮮やか。ついついパスタに包んで食べたくなります。ワインはイタリアの自然派ワイン、プロセッコ ニザ。少しにごった微発泡酒で、口当たりも軽く、夏におすすめ。

〈本日のコーディネート〉

地頭方さんのお店[ボッチォ]が、木を基調としたナチュラルなインテリアなので、今回はあえてクロスは使わず、籐のランチョンマットにお花柄のナプキンを合わせてカジュアルなコーディネートに。お花は、レモンバームやミント、ゼラニウムなど10種類ほどのフレッシュハーブをカゴに生けただけ。かわいいだけでなく、ほんのり香りも爽やかです。

今月のおもてなしレシピ

豚ロース肉の冷製手巻き風 3種のソースで

野菜と豚肉のヘルシーな前菜。

料理完成イメージ
【材料】

豚ロースかたまり...500g×2個
タマネギ、ニンジン、セロリ...各1個
ローズマリーやタイムなどのハーブ...適量
白ワイン...100cc

(巻く野菜)
インゲン、ニンジン、パプリカ、キュウリ、菜の花、ヤングコーン、水ナスなど、お好みの野菜をお好みの量で

(ツナソース)
ツナ...300g
マヨネーズ...100g
ケッパー...20g
レモン汁...10g
塩コショウ...適量

(新タマネギソース)
新タマネギ...2個
塩...適量
豚の肉汁...20g

(ケッカソース)
ミニトマト...1パック
ニンニク...1かけ
バジル...適量
ビネガー...適量
塩コショウ...適量
オリーブオイル...適量
赤ワインビネガー(またはバルサミコ酢)...適量

【作り方】
  • その1 【1】 タマネギ、ニンジン、セロリは乱切りにしておく。 【2】 豚肉は塩適量を馴染ませて、コショウを掛ける。オーブン用トレイに【1】の野菜を敷き詰め、上に豚肉を乗せる。 【3】 200℃のオーブンで約30分ローストする。
  • その1 【4】 ローストしている間に2種類のソースを作る。 ツナソースは、ツナとマヨネーズ、ケッパー、レモン汁をミキサーで回し、塩コショウで味を調える。 ケッカソースは、ミニトマトを1/4にカットし、オリーブオイルをからめる。潰したニンニク1かけ、塩、コショウ、バジル、赤ワインビネガーを入れて30分ほど置く。
  • その1 【5】 【3】が焼き上がったら、豚肉は野菜と一緒にホイルに包んで、あら熱を取り、冷蔵庫に入れておく。焼いた時の肉汁は新タマネギソースに使うのでおいておく。
  • その1 【6】 新タマネギソースを作る。鍋にタマネギをスライスしたものと1つまみの塩を入れ、フタをして弱火で蒸し焼きにする。くたくたになったらミキサーにかけ、【5】の肉汁をこして混ぜ、塩で味を調える。 【7】 巻く用の野菜を巻きやすいように細長く切る。インゲン、菜の花、ヤングコーンは事前に茹でておく。 【8】 豚肉を薄くスライスし、7の野菜と共に盛りつける。
手打ちパスタ エビとそら豆のソース

幅広パスタの食感を楽しんで。

料理完成イメージ
【材料】

強力粉...300g
全卵...140g
塩...少々
オリーブオイル...5~10g

サラダ油...適量

(ソース)
エビ...10尾
ミニトマト...1パック
アサリ...300g
そら豆...100g
にんにく...1かけ
バジルまたはイタリアンパセリ...適量
白ワイン...適量

【作り方】
  • その1 【1】 ボウルに粉、卵、塩、オリーブオイルを入れてフォークで軽く混ぜ、まとまってきたら手でこねる。約10分間しっかりこねたら、ラップできっちり包んで約2時間寝かせる。
  • その1 【2】 【1】を麺棒を使って2〜3mmの薄さに伸ばす。約5cm幅に斜めにカットし、それをひし形になるようにランダムにカットする。切れたパスタは粉を打ったバットにくっつかないように広げておく。
  • その1 【3】 アサリ300gにひたひたの水、白ワイン少々を入れて沸騰させ、20分弱火で煮る。ゆで汁をペーパーで漉しておく。 【4】 エビの背わたを取り、2cmぐらいにカットする。ミニトマトは1/2に切り、そら豆はゆでて皮をむいておく。
  • その1 【5】 オリーブオイルにニンニクをつぶして入れ、香りが出て来たらエビを入れて強火で焼き色を付けながら炒める。エビに塩を打ち、ミニトマト、白ワインを入れ、アルコールが飛んだらアサリのゆで汁とそら豆を入れて煮立たせる。(煮立たせる途中でニンニクは取り出す)
  • その1 【6】 たっぷりの湯に塩を入れ、パスタをゆでる。ゆで上がったパスタと【5】のソースを絡めて、オリーブオイル、塩コショウで味を調える。
ティラミス風ココアクレープ

クレープで簡単に作るティラミス。

料理完成イメージ
【材料】

全卵...80g
グラニュー糖...40g
薄力粉...55g
ココアパウダー...20g
牛乳...250cc
サラダ油...適量

マスカルポーネ...125g
卵黄...2個
生クリーム...100cc
グラニュー糖...40g
ココアパウダー...適量

【作り方】
  • その1 【1】 全卵、グラニュー糖、薄力粉、ココアパウダーを混ぜ合わせて、牛乳を入れてさらに混ぜる。ダマがなくなったら2時間以上冷蔵庫でねかせる。 【2】 フライパンを熱してサラダ油をひき、弱火で薄めに焼いてクレープを作り、冷ましておく。
  • その1 【3】 マスカルポーネをゴムベラで練っておく。別のボールに卵黄とグラニュー糖を白っぽくなるまで混ぜ合わせる。生クリームはグラニュー糖を入れて8分立てに泡立てておく。 【4】 マスカルポーネと卵黄をよく混ぜ合わせ、最後に生クリームを加えてさらによく混ぜ合わせる。
  • その1 【5】 マスカルポーネクリームをクレープで包み、ココアパウダーを振ってできあがり。

料理・レシピ制作/地頭方貴久子(ボッチォ)
テーブルコーディネート/小川薫(Salon de clover)
取材・文/天見真里子 写真/川隅知明
エプロン/芦屋ル・タブリエ

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