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COOKING

COOKING grafと考える我が家のおもてなし

vol007

体を温める栄養たっぷりの鍋料理

12.01.11

韓国宮廷料理家 な・すんじゃさんに習う、体を温める栄養たっぷりの鍋料理

冬の食卓に欠かせないメニューといえば鍋! 近年は、ベーシックなもの以外にも、カレーやトマトなど「これも鍋?」といった食材を使った変わり鍋がブーム。大鍋ひとつで手軽に調理できるし、わいわいと大勢で楽しめるのも、人気の要因です。今回のレシピは、日本と同じく鍋文化が根付いている韓国生まれの鍋料理です。韓国で冬に好んで食べられるタラの鍋と、火を使わずに簡単に作れるキムチとサラダをご紹介します。今回の先生は、韓国宮廷料理家として料理講師や雑誌等で活躍する、な・すんじゃさん。京都在住で、ソウルに帰った時は京料理の教室をされるなど、活躍の場も内容も幅広い素敵な女性。料理と一緒に韓国のおもてなしの心も一緒に学びたいと思います。

韓国宮廷料理家 な・すんじゃ

京都生まれ、京都在住の韓国宮廷料理家。韓国に留学し「韓国王朝宮中飲食伝授機関」で学び、韓国や日本各地で料理講師として講演や教室を開催。ねんね料理教室主宰。最新刊は「なすんじゃさんのキムチ・ナムルとおかずの教室」(アノニマ・スタジオ)など。
ねんね料理教室
http://nasoonja.com

寒い日は迷わずお鍋! となる季節ですが、日本と同じように、韓国にももちろん鍋料理はたくさんあります。キムチチゲ、スンドゥブチゲ、海鮮のヘムルタン、すき焼き風のチョンゴルなど、もしかしたら日本よりも多いかも。今回は手軽に家で作れる韓国の鍋料理。もちろん辛さがポイントなので、体がポカポカ温まること必至です。

―私も本当に韓国料理が大好きで今日は楽しみにしていました。韓国料理といえば、キムチを筆頭に基本的には辛いイメージですが、韓国の食文化について少し教えていただけますか?

な・すんじゃさん「はい、韓国の食文化は、農耕儀礼からの影響も強く、季節の旬や行事に従って食べることや、昔から伝わる色彩と味覚の原理も取り入れられています。"五味五色"ってご存知ですよね?」

―五色の食材と五つの味つけ、という意味でしたよね。

な・すんじゃさん「そうです。特にキムチは象徴的な料理。白は大根、赤はとうがらし、緑は白菜、黄色はニンニクやショウガ...では黒はなんでしょう?」

―黒い食材? 黒ゴマ? 海苔? キムチには関係ないですし、黒いものって?

な・すんじゃさん「キムチに欠かせないアミの塩辛、厳密にはアミエビの目玉なんですよ。今日ご紹介するカクトゥギでももちろん使います」

―なるほど! 絶対に使いますものね。キムチも種類がたくさんありますが、今回ご紹介いただくカクトゥギはどんなキムチですか?

な・すんじゃさん「キムチは韓国料理では"箸休め"的存在の料理で、食卓には必ずあるもの。メイン料理によってキムチの種類も変えるので、たくさん種類があるんです。今回のカクトゥギは、宮廷料理の一つで、さっぱりとした辛さが特徴の、サイコロ型をした大根キムチです。冬の大根のおいしさを存分に味わえます」

―今回は鍋料理がメインですが、韓国の鍋と日本の鍋との大きな違いってどの部分でしょうか?

な・すんじゃさん「寄せ鍋やちゃんこといった日本のお鍋は必ず昆布などでだしを取りますよね。韓国のお鍋はだしを使いません。野菜や魚など、具そのものがだしになるんですよ。特に韓国では、大根はだしの代わりによく使われる野菜のひとつです」

―今日の鍋にも大根が入っていますね。このテグチョンゴルという鍋では、大根とタラがだしの代わりになるのでしょうか。

な・すんじゃさん「白子もそうですね。そしてあとで入れる野菜の旨みも良いだしになりますよ。沸騰した時に出るアクを丁寧に取ることも、おいしいだしにするのためのポイントです。このお鍋の主役のタラですがタラは韓国の人が大好きな魚のひとつなんですよ。寒い時期には、頭から骨まで使ってスープにしてよくいただきます。青唐辛子の澄んだような辛さがおいしい、赤くないけれどぴりりと辛いお鍋です」

―そして山芋と梨のセンチェですが、梨は韓国料理では本当によく使いますよね。冷麺にも乗っていたり、よく目にします。

な・すんじゃさん「はい、日本ではそのまま果物として食べるか、タルトなどの焼き菓子ぐらいだと思いますが、韓国では調味料としても使います。韓国料理はお砂糖は使いませんので、糖分は果物や素材の旨みから。梨はお肉料理やキムチなど、いろんな料理に使うので、ほぼ一年中売っているんじゃないかな」

―お砂糖代わりに使うんですね、なるほど。このセンチェではすり下ろさずそのまま食べるんですね。

な・すんじゃさん「はい、サラダ感覚で食べる生のナムルの一種です。低カロリーで胃にも優しいんですよ。火を使わないので、ササッと一品作りたい時にもおすすめです」

―ヘルシーなところも韓国料理の魅力ですよね。だからついつい食べ過ぎちゃうんです...。

な・すんじゃさん「いっぱい食べてもらってこそ、の韓国料理なんですよ。おいしく食べたら幸せでしょう? 作る方も幸せになります。たくさんおいしい料理を食べて、心も体も健康に豊かに、それが韓国料理のおもてなしの基本ですから!」

〈テーブルコーディネイトとお酒〉

韓国料理のお鍋ということで暖色系の赤を基調とし、ハングル文字が書かれた韓紙をあしらいました。カトラリーは韓国式にスプーンとお箸で。スプーンはご飯とスープ、箸はおかずに使います。マッコリ用のグラスには、あえて陶器ではなくワイングラスをチョイスしました。オーストリアのリーデル社のオーシリーズは、カジュアルにワインを楽しむためのタンブラー。こんな風にマッコリや焼酎でも合うと思います。マッコリは、100%韓国産無農薬米を使った、加熱処理されていないチャムサリ生(セン)マッコリ。乳酸菌と酵母が生きている、本格的な生のマッコリ。甘すぎず、サッパリと飲みやすいお酒です。750ml 1,260円

お問い合わせ/チャムサリ ジャパン 0120-979-023 http://www.chamsary.co.jp/

今月のおもてなしレシピ

カクトゥギ

さっぱりした辛さの大根キムチ

料理完成イメージ
【材料】※4人前

大根・・・1本(約1~1.5kg)
塩・・・大根の重さの約2%
アミの塩辛・・・大さじ5
唐辛子(韓国産中粗)・・・大さじ3~4
ニンニク・・・刻んだもの大さじ2
ショウガ・・・刻んだもの大さじ2
白ネギ・・・刻んだもの大さじ3
梨またはリンゴ・・・1/4~1/2個

【作り方】
  • その1 【1】 大根は、皮をむいて約1.5cm角に切り、塩を全体にまぶして水気を出す。(約20分) 【2】 ニンニク、ショウガ、白ネギは細かく刻み、梨はすり下ろす。
  • その1 【3】 【2】の材料とアミの塩辛、唐辛子を混ぜ合わせる。 【4】 【【1】をザルに上げて水気を切る。
  • その1 【5】 【4】に【3】を揉み込むように混ぜ込む ※発酵食品なので、2、3日置くとさらに味がなじんでおいしくなります。
山芋と梨のセンチェ

サラダ感覚でいただくさっぱり生ナムル

料理完成イメージ
【材料】※4人前

山芋...100g
梨...1/2個

薬味として
エゴマ油...大さじ2
酢...大さじ1
レモン汁...大さじ1
ニンニク...小さじ1(すり下ろしたもの)
すりごま...小さじ1

【作り方】
  • その1 【1】 山芋は皮をむき、縦に5mm角、長さ4cm程度に切る。 【2】 梨は皮をむき、芯を取り、【1】の山芋よりも細めに切る。
  • その1 【3】 薬味をすべて混ぜ合わせる。
  • その1 【4】 器に山芋を盛り、梨を乗せて混ぜた薬味をかける。
テグチョンゴル

白くて辛い、タラと白子の鍋。野菜もたっぷり摂れます。

料理完成イメージ
【材料】

タラ(ぶつ切り)...8切れ
白子...適量
大根...150g
長ネギ...1本
セリ、春菊...適量
豆もやし...200g

調味料として【A】
薄口醤油...大さじ5
酒...大さじ1
ニンニク...1カケ(スライス)
水...8カップ
ごま油...大さじ1
塩、コショウ...各少々
青唐辛子...2本(3つぐらいに切る)
唐辛子(韓国産中粗)...適量

【作り方】
  • その1 【1】 大根はそぎ切りに、長ネギは斜め切りにする。 【2】 鍋にぶつ切りのタラと白子と【1】の大根を入れて火に掛ける。
  • その1 【3】 沸騰したら丁寧にアクを取る。 【4】 豆もやしは水から鍋のフタをして、固ゆでにする。 【5】 大根が煮えてきたら、【A】の調味料を入れる。
  • その1 【6】 味がなじんできたら【4】を入れ、長ネギ、春菊、セリを加える。 ※好みで唐辛子をいれてどうぞ。鍋のシメにはご飯や麺を入れても。

料理・レシピ制作/な すんじゃ
食器提供/食器・・・和陶庵 グラス・・・Wine Store Wassy's
コーディネート/小川薫(Salon de clover)
取材・文/天見真里子 写真/川隅知明

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